門下生メーリスからの
ご意見紹介です!
共同通信の以下の記事が昨晩配信されました。
「GoTo利用者は「発症」2倍 トラベルで東大チームが初調査」
https://news.yahoo.co.jp/articles/a7d0b4387b2dab685dff1034968ebecbbb658f78
記事によると、東大研究者らのチームは、研究により「Go To トラベル」利用者ほど(新型コロナの)感染リスクが高いと結論付けたそうです。
ところが、研究者自身がこの研究の速報を出しておりその内容を読んだところ、案の定ツッコミどころ満載の内容でした。
「Go Toトラベル利用者の方が、新型コロナウイルス感染症を示唆する症状をより多く経験していることが明らかに」投稿日: 2020/12/06
https://healthpolicyhealthecon.com/2020/12/06/go-to-travel-and-covid19/
以下、速報を引用しながらツッコミを入れていきます(鍵カッコ内は速報からの引用。矢印以下がツッコミ)。
なお、研究は、15−79歳を対象とした大規模なインターネット調査(2020年8月末〜9月末に実施)で回答を集めて分析したものだそうです。
「GO TOトラベルの利用経験(過去1−2ヶ月以内の利用の有無)と、過去1ヶ月以内に新型コロナを示唆する5つの症状(①発熱、②咽頭痛、③咳、④頭痛、⑤嗅覚/味覚異常)を経験していた人の割合との関連を調べました。」
⇒その5つの症状は新型コロナ固有の症状じゃなくて、風邪やインフルエンザでも顕れるでしょう。それで新型コロナの傾向を把握するって、乱暴すぎませんか?
「Go To トラベルの利用経験のある人は、利用経験のない人に比べて、過去1ヶ月以内に発熱(Go Toトラベル利用者4.8% vs. 非利用者3.7%; オッズ比 1.9)、咽頭痛 (20.0% vs. 11.3%; オッズ比 2.1)、咳 (19.2% vs. 11.2%; オッズ比 2.0)、頭痛(29.4% vs. 25.5%; オッズ比 1.3)、嗅覚/味覚異常 (2.6% vs. 1.7%; オッズ比 2.0)を、より多く認めていたことがわかりました」
⇒「Go To トラベル」利用の有無に関係なく、1か月間での発症率がやたら高いです。現在の新型コロナ検査陽性者数の累計は約16万人で日本の人口の0.1%ちょっとです。
過去1か月の頭痛経験が30%近くとか、どう考えても風邪や新型コロナ以外の疲労やストレスなどが主因でしょう。こんな数値で、新型コロナの感染リスクが高いか低いかなんて判断しようがないですよね。
さらに問題なのは研究の方法です。この研究は被験者の身体を直接調べたわけではなく、上記の通りインターネットで人々にアンケートをとっているだけ、すなわち回答者次第の主観的な情報を集めているだけです。コロナ脳が日本を覆い「Go Toトラベル」への批判が高い中、人々の主観だけで回答してもらったら、「Go Toトラベル」を使った人ほど自分に何か症状があったかもと思い込んで答えることは容易に想像できます。
と思ったら、この速報の中でも研究者自身が「本研究の限界点」として、以下の事項を列挙していました。
① Go To トラベルの利用が直接的に新型コロナ症状の増加につながったという因果関係は断定できない
② Go To トラベルの利用と新型コロナ症状の発生率との間の時系列的関係が不明
③ 新型コロナ症状を持つ人が、必ずしも新型コロナに感染しているわけではない
④ 新型コロナ症状を持つ人が、その原因としてGo To トラベルの利用を思い出しやすい可能性(思い出しバイアス)等
いや、これって研究の限界ではなく、そもそもこの研究では何も説明できないと最初から認めているようなものですよね。
はっきり言って、「Go To トラベル」は悪という結論ありきで始めた研究ではないでしょうか。
コロナ禍は研究者の脳をここまで破壊してしまったという症例としてこの研究を残したほうが、後々の社会の為のような気がします。
(りょうさん)
この「研究」結果、早速今朝の
羽鳥慎一モーニングショーでも
紹介してました。
GO TOを止めて、経済を破壊するためなら
何でも使うという感じですね。
それにしても東大も研究者も信用できない
という事例、いくつ作れば気が済むんでしょうか?